ひらの園

こだわり

ひらの園ってどんな農園? どうして美味しいお茶が作れるの?

経営理念

「なんとかなる「苦しい」は心地よく、「楽しい」はめいっぱい
 2017年 五代目園主 平野昇吾

どんな農業をして、どんな茶を提供し、どのような暮らしをしたいか?

どんな農業?

  • 先代への感謝と責任感を忘れず、現在、過去、未来を繋げる農業
  • 全てに目の届く範囲で自園自製自伝自販の「農園茶」を継承し、茶文化の広がりの一端を担う農業
  • 正直に誠実に、前向きで必要な苦労をして「苦しい」は心地よく、「楽しい」はめいっぱいの農業

どんなお茶?

  • 「農家」だからこそできる、六感全てに感動を与えるお茶
  • 嗜好品として「飲んでおいしい」毎日の暮らしを豊かにするお茶
  • 飲んだ人やその周りを幸せにできるお茶

どんな暮らし?

  • ゼロからものづくりをし、「農業」「製造業」「販売業」までする茶農家という職業に誇りを持てる暮らし
  • 茶を通してたくさんの人と出会い、己を磨く暮らし
  • 茶園から自然を感じて自然に寄り添い、自然と共に生きる暮らし

自園自製という単一農園にこだわり、自立経営農家として革新はしつつも、この先も身の丈にあった「拡大」ではなく「永続」を目指した経営をしていきたいと考えています。

またひらの園ではお茶の良し悪しは、製造機械の新旧やお茶とお茶のブレンドではなく、畑の「原葉」で決まると考えています。単一農園の為、生産量は限られますが「量より質」という信念の元に茶栽培を代々継承してきました。

ひらの園のお茶の味を決める大きな三要素である「天地人」。「天」毎年の気候「地」掛川という地の持つ力「人」園主の茶農家としての力、の中でも『人』が一番大切だという考え方に今後もこだわっていきたいと思います。

「畑からそのままをお客様へ」をモットーにしています。
単一農園で他とのブレンドなしの「ひらの園の個性」を楽しんでいただければ幸いです。

土作りの考え方

土は生きている、良き土に良き作物は育つもの」 1代目、2代目の爺様達の口癖でした

農作物も「作れば売れる時代」から「良い物を作れば売れる時代」そして「良いのは当たり前の時代」へと変化してきました。ひらの園の土作りの基礎である有機物の投入も「明治の時代の肥溜め担ぎ」から「茶草場のススキの草入れ」そして「牛フンモミガラ堆肥」と時代と共に変化しています。

冬場に茶園周辺の茶草場から刈り取った山草を投入し、夏場に牛ふんとモミガラとコンブ、米ぬかなどを中心に1年切り返しを重ねて作る自家配合の特製堆肥の投入と、昔から続く当たり前の事を当たり前に継続し、土作りをしています。

山の恵みや、海の幸、家畜の排泄物を土に還元する循環型のシステムは「農の原点」です。

茶草場農法を継続しています

ひらの園でも代々伝統的に受け継がれ、秋から冬の仕事として継続してきた『茶草場農法』は2013年、『世界農業遺産』に認定されました。
茶畑周辺にある茶草場のススキなどの山草を刈って、茶園の畝間に敷いていきます。そうする事で保温や保湿、土壌改良の効果があり、お茶の味や香りが良くなります。

注目されているのは、茶草場農法はおいしいお茶を作るだけでなく、毎年毎年、定期的に人の手を入れる事で、同時に里山の美しい景観作りや、絶滅が心配されている希少な動植物の保全にもつながっている点です。

茶草場農法は「農業」と「生物多様性の保全」を両立した農法なのです。

茶農家は、見方を変えれば、地球に樹を植え、育てて生活しているのです。
農家という職業はただ農産物を生産するだけではなく、その営みの中で同時に、地球や地域環境を守る一面もある事を是非知ってほしいと思います。

ボカシ肥料を中心とした有機質肥料を主に使用しています

日本の食文化は「発酵文化」だと考えます。

味噌、醤油、漬け物など多くの発酵熟成された食品があります。
日本の気候風土に適しているのでしょう。昔の人はそれをよくわかっていました。 茶の樹の主食は「光合成」おかずは「肥料」。

そのおかずの「肥料」にひらの園のこだわりがあります。
35年間『ボカシ肥料』を与え続けている事。天然有機物を発酵熟成させ、茶樹が吸収しやすい分子量まで分解する事により、うま味、香り、舌解を引き出して人の五感を満足させるのです。

茶の樹も人間と同じで、バランスの取れたおかずを長い時間継続して与え続ける事がその健康には大事で、「土を生き続けさせて行く」大切な作業です。

農薬使用の考え方

  • 夏場に機械によるミスト散布にて減農薬で親葉の防除を行なっています(手作業の時代と比べ農薬使用量は3分の1の量です)冬場に1回樹の幹への防除を行ないます
  • ひらの園の直売する全ての商品は一番茶(春のお茶)を原材料としている為、商品の原料となる新芽の部分には農薬はかけていません
  • 毎年残留農薬検査を行っています(平成28年度は253項目での検査で全て検出されませんでした)
  • 国の認可がおりているが一部で危険性が高いとされる「有機リン系」「ネオニコチノイド系」の農薬は使用していません

茶園で害虫が活発に活動するのは主に蒸し暑い夏場です。ひらの園では全ての商品が「一番茶」(4月中下旬~5月上旬に新芽を摘採)を原料にしているので、収穫する新芽の部分に関しては直接農薬を散布する事はありません。新芽が伸びる前の冬から春先に、その年によって違いますが1~2回樹の幹や親葉の部分を防除しますが静岡県の慣行基準の6分の1~12分の1の減農薬となります。更に商品となった後も毎年無作為に選び、第三者機関にお願いして250項目以上の残留農薬検査も行っています。一番茶摘採以降の夏場には、茶の樹は永年作物の為、親葉はずっと残っているので、その部分にはミスト散布で、できるだけ使用量を減らして農薬を使用しています。

また平成26年より山奥の茶園の一部を無農薬で栽培管理し始めました。まだ、移行期ですが今年で無農薬4年目で、肥料は有機率75~100%のものだけを使用しています。一度収量が大幅に減りましたが、ちょっとずつ増えて来ました。また慣行茶園に比べてテントウムシやクモなどの生き物が茶園に増えてきて生態系に変化が出てきました。

今後商品の一部を「おいしい無農薬茶」でお届けできるように技術と経験を重ねて変化に対応していきたいと思います。

>> 残留農薬の検査結果をPDFでご覧いただけます

製造の考え方

「自園自製」自分の畑で茶を生産し、その茶葉を自分の工場で製造。
ひらの園では自分で育てた茶の葉は、責任を持って自社で製造しています。

『生産者=製造者』これがひらの園の基本スタイルです。「その茶園の味が分かる」これは非常に重要な事です。生葉の状態でいくつもの茶園の生葉が混ざってしまうと、生産者自身が自分の作っている農作物の味がわからないというおかしな事になってしまいます。そのような状態ではよりおいしいお茶を作る為の改善に繋げる事は絶対にできません。そして、丹精込めて育てあげた茶葉は、その茶葉を育てた生産者が自ら責任を持って揉む事でお茶に「想い」が宿り、美味しくなります。畑の管理から製造の管理までを一貫して一人の茶農家が行うことで茶農家は磨かれていきます。

ひらの園では長年の経験の中で、茶(商品)はチャ(原葉)の品質以上のものは絶対に出来ないと考えています。一定の製造技術を持っている事が前提ですが、畑の段階ですでにその商品になるお茶の品質はほぼ決まっているのです。その為、製造でのポイントは「いかに減点を減らすか」という事だけです。後は製茶理論の基本に沿ってシンプルに製造しています。

またひらの園では60K(一回につき60キロの茶葉を揉む)ラインを使用して製造しています。
60Kラインは何と言っても小さいのが特徴で、現在では多くの茶工場が90、120、240Kと機械を大型化し、一度に処理できる量を増やしているのが一般的です。
ひらの園では昔からの大きさを現在もそのまま利用しています。もちろん小さい為、一度に処理できる量は限定され、効率も悪いです。

では何が良いのか?家庭で料理を作る時を想像してみて下さい。
例えば、一度にたくさんの具を入れて大人数の料理を作る時と、少ない人数分を作る時。より細かな加減ができるのは少ない人数分を作る時だと思います。 つまりはそういうことです。

小さい事は品質面で見ると非常に大きなメリットとなります。全国品評会などに出品される最高峰のお茶の多くは35K、60Kのラインで製造される事が多いのもその為です。

『量より、質』

ひらの園の製造での基本的な考え方です。

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