ひらの園のこと

お茶を

つくる
人と

つながる
人と人を、
お茶の未来を

つなげる

みなさんは、お茶がどうやって茶畑からお手元まで届くかご存知でしょうか?
お茶は果物や野菜と違って、畑でとれたものをそのままお客様に届けることができません。

畑でとれた生の葉っぱを飲めるようにするために、大きな機械設備を使って加工する必要があります。これを製茶と呼んでいます。

 

この機械設備を個人で持つことが資金・人手・労力など様々な面で大変難しいため、昔から、共同工場や製茶問屋などが農家から生葉を集めて製茶することがほとんどです。
つまりたくさんの農家の生葉が集まって製茶され、さらに問屋さんでブレンドされて商品化されるため、『〇〇さんちのお茶』というのは流通全体で見かけることはほとんどありません。

しかしひらの園は3代目・4代目の時代に、思い切って個人で製茶工場を持つことを選択しました。
それから数十年、『ひらのさんちのお茶』を作って、問屋さんに卸したりお客様に販売してきました。

 

 

いま、茶の消費低迷、取引価格の低迷、後継者不足など、茶生産をとりまく様々な事情から、個人で製茶・販売まで行う茶農家が全国でどんどん減っています。

 

全国的にみても、また特に静岡県では、後継者は私たちの世代でほぼ最後。
20代以降はほとんどいないので、将来的には企業が社員を使って茶畑を管理したり、契約農家から生葉を買いあげるなど、組織化したものがほとんどになり、個人の茶農家が作ったお茶を飲める機会はだんだん消えてゆくと思います。

 

だからこそ、私たちは、野菜や果物のように『〇〇さんちのお茶』といえるお茶をつないでいきたい。
個人の農家が作った農産物に近いお茶を、お客様が楽しめる選択肢として残していきたい。
小さな茶業を残したい。

 

その思いを根っこに持ち、畑から、シンプルに。
いつもの一歩先にある美味しいお茶と「ほっと一息」を届けたい。
家族や友人との団欒の場には、やはり美味しいお茶があった方が良いと思うから。

 

そんな気持ちでお茶をつくり続けています。