ひらの園のこだわり

私たち「ひらの園」は、静岡・掛川で120年以上お茶を作り続けている小さな「茶農家」です。

個人で茶畑での栽培、製造、オリジナル商品の販売まで手掛ける、全国でも数が少ないタイプの茶農家です。

▲家族で営んでいます

 


20代で就農し、親と同じ茶農家へ。新しいやり方を模索しました。

現在の園主で5代目になりますが、実はもともと茶農家を継ぐつもりはなく、大学卒業後にサラリーマンをしていました。しかし転職の合間に少し茶業を手伝ったことで、これを継いでいく未来を感じ、実家に就農しました。

親世代とともに茶業を始めた約10年前は、右肩上がりの高度経済成長を経てきたこともあって、お茶の取引価格も今よりずっと良く、問屋卸が売上の9割を占めていました。

しかし、インターネットや携帯電話・スマホの爆発的な普及を見てきた世代のため、大量消費をベースにした大口の取引よりも、小口の個人消費が時代の流れになって行くのではという予感や、自分で作ったお茶をお客さんに直接届けたいとの想いから、少しずつ自分で売る「小売り」を始めました。

 


「ひらの園の一番茶だけ」

ひらの園のお茶は、4月下旬~5月上旬に摘採される「一番茶」だけ、100%使用!お茶が一年で一番美味しい時期の葉っぱだけを使っています。

 


減農薬栽培

一番茶の農薬使用は県規準の1/6程度に抑えています。この土地でできる美味しいお茶づくりを目指しており、美味しさと安全のバランスを考えて必要最低限の量を使う考え方です。

土台となる親葉などに使い、商品になる新芽の部分にはかけていません。

 


自家製堆肥

堆肥もこだわりの自家製!知り合いのコメ農家さんからもらうもみ殻、米ぬか、牛ふんなどをオリジナルブレンドし、何度も切り返して空気を入れると、堆肥内の温度が最高80℃近くまで上がります。

これを1年かけて繰り返し、自宅横の堆肥場で作っています。

 


茶草場農法

世界農業遺産にも認定された茶草場農法も長年、実施しています。

茶畑の脇にあるススキなどを、秋に刈り取って束ね、乾燥させ、茶畑の畝間に入れます。

そうすることで茶畑の保温・保湿になり、有機物が投入されることによって土の栄養となり、それがそのままお茶の栄養につながります。

また草が刈り取られた場所は適度に人の手が入ることにより、生存競争に強いものだけでなくさまざまな動植物が生息することができ、里山の豊かな生物多様性の保存につながります。これが世界農業遺産に認定された茶草場農法の特徴の一つです。

 


我が家で、自ら、製茶

一般的に売られているお茶は、多くの農家さんの生葉を共同工場や製茶問屋が受け入れ、混ざった状態で製茶しています。また製茶作業は生産した本人ではなく製茶担当の方が行うことがほとんどです。そのため農家ごとのお茶の味、畑ごとのお茶の味などは分からなくなっています。

ひらの園は個人で製茶工場を持っているため、我が家で摘採した生葉をそのまま自宅敷地内にある茶工場で製茶しています。他の農家さんの生葉を受け入れていません。そうすることで生葉の品質や適期がそろい、製茶する際によい条件となり高品質なお茶を作ることが出来ます。