ひらの園はお茶農家ですが、
2020年からイチゴ栽培をスタートしました。

お茶の消費低迷が続き、何か新しいことを始めようと模索していたとき、ご近所のご高齢の農家さんが「もうイチゴをやめるから」と、長年イチゴを作ってきたハウスをそのまま貸すよと声をかけてくださったのがきっかけです。

イチゴ栽培は近年、最新設備を使った「水耕栽培」が主流です。

イチゴ狩り用のハウスなどでよく見られる、目線の高さにイチゴがなるよう棚設備を組んで行う栽培方法です。

土を使わないので管理がしやすく、また高い位置に苗がきて作業が楽なので、イチゴに新規参入する農家さんはほとんどこの水耕の高設栽培を選びます。

しかしひらの園は、昔ながらの土の畝でイチゴを育てる「土耕栽培」を選びました。

長時間かがみこむ姿勢で作業するため、負担は大きいですが、土で作ったものがやはり美味しく、喜んでいただけるから、という想いで始めました。

 

また大手の流通網で販売するイチゴは、輸送の関係で完熟させずに青い部分がある「早採り」で出荷しますが、ひらの園はヘタの部分まで真っ赤に完熟させ、実にしっかり栄養と味を蓄えさせてから採っています。

日持ちは難しくなりますが、これでグンとイチゴの味に違いがでます。

この味を評価していただき、イチゴ栽培を始めた年、掛川市内で人気のこだわりケーキ屋さんや近隣市町の人気洋菓子店などのプロの方に使っていただけるようになりました。

生産者からしか味わえない土栽栽培の完熟イチゴをぜひお試しください!